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Line from a poem

思い起こすと海を愛して随分長い年月が経つ。
子供時代は父や兄弟が沖で波にのっている間、
波打ち際で遊んでいた。
それから一日中ボディーサーフィンを幸せであった。
そして今も昔も輝く波を見て幸せである。
最初に海に出会った頃からサーファーになる、という
憧れを抱いていた。

サーフボードにのるようになって20年が過ぎた。
10歳になり父の古いシングルフィンにのったのが
最初のサーフィンだった。それからスラッシャー(トライフィン)で
10代が過ぎた。今では状況に応じてあらゆる種類のサーフボードに
のるようになった。フィッシュボード、古いタイプのシングルフィン、
トラディッショナルなロングボード・・・・
父は10年前にサーフボードの削り方を教えてくれ、異なるボードで
異なる波にのる機会を得た。(ネーザンの自宅のガレージには
様々なボードがレストアされている)。
様々な種類のサーフボードは異なるフィーリングを与えてくれる。
それぞれのサーフボードでユニークなトリムを追及することに
魅了されているようだ。

サーフィンフィルムを制作し始めて数年が過ぎるが、
最初に受けた衝撃は「エンドレスサマー」,
それは僕自身が目指している最終的なゴールかもしれない。
波にのりサーフィンフィルムをつくる、この事に喜びを覚えている。
自分を行動的に駆り立てる何かをドキュメンタリして記録する、
それからフィルムを通してサーフィンに何かを返せたら最高だ。

私のデビューフィルム、「ライン フロム ア ポエム」は、、、、、
サーフィンの世界の美しさと刻面を個人的な遠近法で描いた作品である。
トラディッショナルなロングボードでのクラシックなスタイルなサーフィンは
アートである。そんなユニークなスタイルと同様に、
60年代から波にのり続けているレジェンドサーファー、
神聖なまでに美しい海岸線をフィルムに収めた。

By Nathan Oldfield 16 June 2004





Nathan Oldfield
「Line from a poem」  UD-4010



解説

ネーザンオールドフィールドはオーストラリアの東海岸、セントラルコーストに
生まれ育ったサーファーである。現在は1児の父でスパニッシュ系の妻とテリガル近郊に暮らす。最近購入した家には連日ネーザンの父が自分で削ったロングボードと大工道具を持ち込み親子でのサーフィンと家の改築が繰り広げられている。自分で出来る事は自分の力でやる、2人からはオーストラリ人の良い面を伝え受け継ぐ関係が見える。

撮影はオーストラリア東海岸のメローなポイントブレーク、小さくて綺麗でロングボードがどこまでものって行けるポイントで行われたが場所のクレジットはない。60年代初頭シドニーでのフォームでの開発に成功して当時KEYOとともに一世を風靡したスコットデュロンのサーフィン、セントラルコースト、ティンバーボードの一人者トムウエグナーのサーフィンはヌーサヘッドで撮影されている。いずれも普段の波、特別に大きくもなく現実的なサイズの波である。ノーズライディング、ニードロップカットバック、トリム、スイッチスタンス等ロングボードならではの優雅さを表現するテクニックの基本と完成系が凝縮されている。日本を代表するあるロングボーダーは「この作品はロングボーダーのクラシックスタイルの教科書だ」と語った。






もっとも昨今のHOW TOものとは一線を記す表現手法で教科書的な部分は全くない。むしろイメージフィルム的にさえ映る。オーストラリアの広大に続く自然の美しさはアートしている。お洒落なカフェで流れても不思議でないが、ロングボーダーなら彼女やカクテルを忘れて画面に熱中するかもしれない。

音楽は同じテリガル近郊のマイクマカシーを中心に構成されフィルムをアート性を高めている。メローでありながら昨今のジャックジョンソン、ドノバンフランケインレイター、ビューティフルガールズ等とは異なる新しいアコースティックなサウンドは新鮮に響き心を和めてくれる。

このフィルムは、サーフィンを叙情的に描き出した秀作だと思う。