The Beautiful Girls
｢ラーン ユアセルフ｣ 　UD-2009

2000年ビューティフルガールズは、オーストラリアのシドニーで結成された3ピースのアコースティック系ロックバンドである。当時はサーファーやブルース好きから支持を得ているローカルバンドであった。曲作りはボーカルのマット、サウンド面ではベースのクレイとドラムスのミッチが大きな役割を果たしている。

2002年発売されたデビューアルバム｢モーニングサン｣は、発売以来1年4ヶ月に渡ってオーストラリアチャートトップ10入り、シングル｢ペリスコープ｣は2002年末に1位になる。大手配給を受けず自主制作でここまで火が付いたのはオーストラリアでも稀である。

バンドのバックグラウンドにはサーフィンがある。元々3人はシドニーのビーチタウン、ディーワイ（DY）の出身で子供時代からサーフィンをしていた仲であった。

アルバム｢Learn Yourself｣が発売されるまで「モーニングサン」のチャート入りは続いた。その間、ジャックジョンソンとのツアーやオーストラリアの主要音楽イベント総出演、3日間続くヒッピーフィーリング溢れるバイロンベイの"ブルース＆ルーツフェスティバル"、ビクトリア州のローンで開催されるフォールフェス、ビクトリア州のウッドフォード、クイーンズランド州ワンタフェス、セントキルダで演奏。

また全豪をネットするFMトリプルJでの生FMライブで実力を発揮した。それらはお決まりのショーではなく、それぞれのイベントの主旨、そこで演奏する目的と異なる場所の空気に合わせてフリーサーフィンの如く歌い奏でる。曲目、テンポ、歌詞までが時に大胆にその場に応じて変わる。

2004年
デビューアルバム｢モーニングサン｣から1年半ぶりのニューアルバム"Learn Yourself"は、シドニー市内でレコーディングされた。前作以上にアコースティックなナンバーが多くメローな雰囲気を醸し出している。その一方、ビューティフルガールズがライブで聴かせるレゲエやヒップポップなナンバーが目立つのも確かである。ファーストシングル「ブラックバーズ」はUKレゲエ風ナンバーで発売３週目にオーストラリアチャート1位になる。2004年２月現在シングルカットは関係なくアルバムから「ミュージック」、「ラメール」がラジオチャートインしている。ゲストにはメイソインジェニングが参加、日本では聞き馴染みのない名前だがオーストラリアのフォークミュージックの大御所として知られている。

大小問わず主旨の合うミュージックフェスティバルを選び出演するスタイルは、売るためだけを目的とした商業ベースから見れば採算の取れるものではない。ツアーを続けながら、しっかりサーフボードを機材と供に積み込む3人はサーファーである。2月から5月にかけて初のUSA／カナダツアー56公演を行い、その間アリゾナの砂漠やカナダの海岸線等、広大なトリップを体験した。今後、サウンドに影響を与えるに違いない貴重な体験である。７月10日からはオーストラリアの海岸線をいつものようにツアーする。

8月末からはプロモーションで東京を訪れる。